無音

nightforest

無音

ふと目覚めてしまった真夜中
夢と現実の両方に足をかけたまま
再び眠りに吸い込まれていく時を待つ

車が1台通り過ぎていった
そのあと何秒か何分かわからないが
無の音が流れていた

すると彼方で風が虫を怖がらせたらしい
ギーギーという羽音が聞こえた

そして再び無音の世界へと時は移りゆき
いつしか私は眠りの世界へと引き込まれていた

気持ちのよい朝日を浴びながらゴミを出しに行くと
あのギーギーという羽音が聞こえてきた
2013-08-28 20_Fotor
「おはよう。」
と言ったように聞こえた

無音とアンニュイな世界がくれた
小さな無のギフトだった


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