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カバラ数秘術の起源


 ◎ 数秘術の歴史


カバラという知的遺産の教えから、「数秘術」と呼ばれる運命を解読する秘法が生まれました。

数字の世界は、現代の数学的理解をするだけでなく、
隠された神秘を表す記号としても実は存在していたのです。

ピタゴラスの詩文を一つ紹介しましょう。
「我が心の奥底より、神聖なる四にかけて、我は汝に誓う。四、そは、永遠なる自然
の泉にして、魂の生産者なり。」



17世紀のドイツにロバート・フラッドという人物がいました。
彼は、この「四」という数字の神秘性について論文を発表しました。
四であることのもつ特殊な意味を「四数性」として、神の頭脳の僕としての自然、
より高貴な数学的な学問、幾何学、音楽、天文学などが
四という数のもつ素晴らしい成果を論証していると言いました。

この「四」という数の中に、ピタゴラス主義者たちは、神聖な三位一体という神秘を内包する
父なる神に類似していることを発見したのです。

「二」を数とは考えず、「一」どうしの混合として考えていたのでした。
「最初の一は神聖なる形式もしくは働きを指すのに対して、第二の一(つまり二)は
神聖なる潜在力もしくは物質である。よって潜在力は働きの力で暗黒からきっと現れてくるはずである。…」
このようにして、論証を展開させ、数の象徴する概念を理解することに努めたのです。



また、ゼロという数は、数学という世界では神秘なもの、信じがたいような真実を持ったものとして
畏敬と恐怖の視線を浴び続けてきました。

歴史に名を連ねた多くの数学者や物理学者たちは、数秘術の中にあまりにも美しく隠された秩序と真実を
発見したことでしょう。

ピュタゴラスと並ぶ数学者で、哲学者であったデカルトにとって、「0」は無限同様、
神の領域に潜むものでした。 0は無なのだから、知識さえも創造できない。
よってあらゆる考え―あらゆる哲学、あらゆる概念、あらゆる将来の発見―は、人が生まれたそのときに、
その脳の中にすでに存在している。と考えたのです。

16世紀に入り、「0」の奇妙な性質を解き明かすために、虚数iの世界に学者たちは乗り出したのです。
ライプニッツは虚数iを存在と非存在が奇妙に入り混じったもの―
いわゆる二進法の1(神)と0(無)の中間のようなものではないかと考えました。

さらに時は進み、科学者アインシュタインは、0の物理学の世界に入りました。
量子力学の複雑な点の発見をするに連れて、ますます0の脅威は明らかとなっていきました。
ゼロのエネルギーでした。

そして、0はついに数学の世界を飛び出し、物理学の世界ではブラックホールに発達し、
学者たちに闘いをよどみました。今や天文学者、科学者らを巻き込み、
ビックバンの宇宙の無を紐解く地点にまで、挑戦し続けているのです。

  カバラ数秘術の秘密の思想

カバラの本質的な秘伝の教えを成しているのが、
神と宇宙の奥義が反映されている象徴体系なのですが、
霊的次元のことが理解できるようになり、魔術的な力を使えるようになるためには、
鍵を見つけ出さなくてはなりません。

その鍵は、聖書を織りなす神の啓示の意味のなかに隠されている。とされてきました。
そして聖書の文字を数字に置き換える方式を通して、
聖書の奥義を読み解けば明らかになるかもしれないと考え出されたのが、
数秘術『ゲマトリア』と呼ばれるものなのです。

ヘブライ語のアルファベットの各文字に、数値を結びつけて意味を与えるのです。

数秘術で「358」は、「救い主(メシア)」という単語と同じ数値です。
また、黙示録やノストラダムスの大予言でも有名になった獣の数「666」は、
反キリストの名前が皆、数の上では「666」に等しいことを証明した学者がいました。

そして、イエス・キリストである「イエズース」は、聖なる神秘数「888」だということが、
カバリストたちにはよく知られていたのだそうです。

数には限りなく神秘と象徴する寓意が隠されていて、それを解読することで世界の謎
を解き明かせると信じている人がたくさんいるのです。



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